頭皮に関する地肌トラブルの中でも、頭皮の深刻な皮剥けに悩む人は日常生活にも支障をきたす事態に困っていることも多いものです。
頭皮が常に乾燥している乾燥肌、頭皮が日焼けしてしまった、頭皮の皮脂の分泌が過剰、または異常に少ないなど、頭皮に何らかの問題が生じていているからこそ、頭皮の皮剥けという症状を発症することにつながっています。
しかし頭皮は自分から見えない部分に位置しているため、どのような状態になっているのかしっかりと自分の目で確認しづらいという難点もあります。
それ故に頭の皮剥けが深刻な事態になるまで気が付かないケースも多く、死んだ皮膚が剥離する落屑(らくせつ)などの症状が現れるてしまうと、地肌の皮剥けが完治するまで時間を要する場合も多くなります。
そこで今回は、頭皮の皮剥けがどうしても治らない、お風呂上りなどに頭皮の皮剥けが気になる、頭皮の皮剥けの症状が次第に悪化してきている人のために、頭皮の皮剥けの原因、対処方法をご紹介していきます。
頭皮の皮むけの正体ってなに?
まずは頭皮の皮剥けを解明するために、皮剥けの正体を探っていくことにしましょう。頭皮の皮剥けの正体がわかれば、そこから解決法や対処法が見えてくるようになります。
頭皮はどうして皮剥けになるのか、頭皮が皮剥ける原因について見てみましょう。
頭皮の皮剥けは炎症が原因!?
頭皮の皮剥け、その皮剥けの正体はズバリ頭皮の炎症です。頭皮が何らかの刺激を受けたり、ダメージが蓄積したりすることによって炎症を起こし、頭皮表面のバリア剥がれてしまうというものになります。
どうして炎症は起こるの?
ではどうして頭皮に炎症が起こってしまうのが、その原因について見ていくことにしましょう。
頭皮の皮剥けを引き起こす原因となる炎症が起こるメカニズム、その原因を作りだす要素をご紹介します。
ハウスダストやダニ、ほこりなどによる刺激で皮剥ける
弱っている頭皮に対してダニやほこりなどをはじめとするハウスダストの刺激が加わると、頭皮の皮剥けを引き起こす炎症を起こす場合が多くなります。
炎症が起こると頭皮が赤くなったり、湿疹ができてかゆみを伴うなどの症状が起こり、掻きむしってしまうことによって悪化してしまいます。
シャンプーなどによる刺激で皮剥ける
頭皮に合わないシャンプーを使用している、また汚れだけではなく頭皮に必要な皮脂や角質までこそげ落としてしまう様な非常に強力な洗浄力のシャンプーを使用している場合、頭皮が乾燥トラブルに見舞われてカサカサしてしまったり、刺激を受けたりして頭皮の皮剥けにつながります。
カビや菌による刺激で皮剥ける
頭皮に常在している菌やカビが、普段は悪さをしないものの、頭皮で大繁殖してしまったり、皮脂の過剰分泌などが起こり頭皮が弱っているところに増えてしまったりすると頭皮の炎症につながります。
皮脂や水分、頭皮の状態のバランスが崩れることで引き起こされる頭皮の皮剥けの要因になります。
あなたの皮剥けの種類は?
では、ここからは自分が悩んでいる頭皮の皮剥けの種類が、どのようなものに由来するものなのかを確認していってみましょう。
ターンオーバー周期の乱れに由来する皮剥け
頭皮も肌と同じように、ターンオーバーという新陳代謝の機能が備わっていて、古くなった角質や細胞を落とし、新しくキレイな細胞へと生まれ変わらせるということができます。
しかし、頭皮の状態が健康でなければ、当然このターンオーバーという新陳代謝の機能も低下することになります。
ターンオーバーをする力が弱体化すると、いつまでも古くなった角質や細胞、老廃物などが排出されず、頭皮にとどまることになります。
こうした物質がやがて酸化して頭皮に刺激を与えるだけでなく、古い細胞の弱ったバリア機能では、さまざまな外部刺激から頭皮を守ることもできなくなってしまいます。
頭皮のターンオーバーが乱れるということは、直接的に頭皮の皮剥けを引き起こす原因を作りだしてしまうのです。
白癬(白いかさぶた)が由来する皮剥け
頭皮に白いカサブタができているようであれば、白癬菌によって頭皮の皮剥けやその他のかゆみ、フケ、炎症などの症状が起こっているかもしれません。
頭皮の皮剥けの原因が白癬の場合、症状は次第に悪化してしまい、さらに掻き毟ることによって患部を広げ、白癬菌を広範囲にまき散らしてしまうというリスクもあります。
頭皮の皮剥けだけでなく、白っぽいかさぶた状の皮膚炎がある場合には、この白癬を疑ってみましょう。
皮脂の過剰分泌による脂漏性皮膚炎が由来する皮剥け
誰の頭皮にも、分泌された皮脂をエネルギー源としている常在菌が多数存在しているのをご存じでしょうか。
普通はこの常在菌は全く頭皮に悪影響を与えることがなく、むしろ頭皮の環境整備に役立っているといえます。
しかし、頭皮の状態によってはこの常在菌のひとつであるマラセチア菌が非常に大きな問題を引き起こすことがあるのです。
頭皮の常在菌が頭皮トラブルを作りだす場合、皮脂が大量に分泌されることによって常在菌をはじめとする菌が大繁殖し、頭皮に悪影響を与えてしまうことによって皮膚炎を引き起こすのが脂漏性皮膚炎です。脂漏性湿疹も症状は同じです。
普段は頭皮に影響を与えたり、害にならないような菌が、皮脂の過剰分泌という頭皮の異常によって悪いことをする菌に変貌したり、皮脂が原因で起こる脂性フケの原因となります。
過剰に皮脂が分泌されるのを予防すると同時に、頭皮に雑菌が繁殖しないよう清潔に気をつけることが大切です。
かゆみを我慢できず掻くことで悪化した皮剥け
頭皮に限らずかゆみがある部分というのは、どうしても掻いてしまうことがあります。
寝ている間などに無意識に反応して掻いてしまってどうしようもないというケースもあるでしょう。
誰にでもある経験ですが、掻けば掻くほどかゆくなっていき、さらに掻くことでかゆみが助長されてしまうといったことがあるはずです。
頭皮のかゆみも同じように、頭皮がかゆいからといって掻きたいという感情に任せて掻き続けてしまうと、やがてさらに酷いかゆみに悩まされるようになり、そして頭皮にもたくさんの傷をつけ、その傷がもととなる炎症を作りだしてしまうことになります。
荒れた頭皮はケアしないとトラブルがさらに増える
上記のように、頭皮が荒れた状態になっていると、さまざまなトラブルや問題、日常生活にも支障をきたすような悩みへとつながってしまいます。
大切な事は、頭皮のトラブルが最小限である時に、早急に対策を講じることです。
荒れた頭皮を放置せず、トラブルの原因を探し出し適切な対処方法を講じるようにしましょう。
頭皮の皮剥けの対処法
ではここからは頭皮の皮剥けを改善して、健全な頭皮の状態を作りだすためのケア方法をご紹介していきます。
それぞれの対処法を実践することによって、頭皮は元の健康な状態に近づき、頭皮の皮剥けの症状も劇的に改善していくでしょう。
またいくつかの対処法を同時に行うことで、さらに早く頭皮の状態を改善し、健康的な頭皮を取り戻すことができるようになります。
刺激の少ないシャンプー選びで皮剥けを防ぐ
まず頭皮にとって非常に重要な事は、毎日のシャンプーに十分な配慮をすることです。
使用するシャンプーにおいては、頭皮のことを考えた頭皮に優しい刺激の少ないシャンプーを使用するようにしましょう。
頭皮に良いシャンプーを選ぶ際に、ブランド名に惑わされず、高級アルコール系のように強力な洗浄力を持つようなものは逆効果ですので避けるようにします。
頭皮本来が持つ力を阻害しない、頭皮から必要なものを一切奪わないようなシャンプーを選びましょう。
特に子供の頭皮の皮剥けは、シャンプーを変えることで治まる場合も多いようです。
具体的にいいますと市販のシャンプーなら、アミノ酸系、弱酸性、無添加と記載されているものは刺激が少なく、地肌ケア用としても売られています。
逆に頭皮の皮剥けに使用したくないシャンプーを1つ挙げるならば、石油系由来のラウリル硫酸Naなどの界面活性剤が入っている高級アルコール系シャンプーになります。
合成界面活性剤入りのシャンプーは洗浄力が強すぎるため、皮剥けで傷んだ頭皮には刺激によるダメージが強すぎます。
頭皮がオイリーで洗浄力が必要であれば、オイル系のシャンプーを選ぶ手もあります。
シャンプーの選び方のコツをまとめますと、皮膚に余計な負担や負荷、刺激によるダメージを与えないものを優先させましょう。
おすすめシャンプーをいくつかご紹介します。
▼潤いのあるツヤ髪へ!低刺激なアミノ酸系洗浄成分が髪を洗いながらダメージ補修。
haru黒髪スカルプ・プロ
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頭皮にやさしい洗髪で皮剥けを防ぐ
洗髪の仕方も頭皮に優しい方法にするように心がけましょう。
頭皮がかゆいからといって、また頭皮のフケの固まりや毛穴詰りが気になるからといって、無理に爪を立ててゴシゴシと洗うようなシャンプー方法は絶対にやめましょう。
頭皮を洗う際には、爪による強い刺激を与えないよう、指の腹でマッサージするような気持ちで行いましょう。
自然乾燥は絶対ダメ!適切なドライヤーのかけ方で皮剥けを防ぐ
お風呂上がりに髪はタオルドライのみで過ごしてしまうという人も要注意です。
湿気をもった髪の状態でいるということは、頭皮も雑菌が繁殖しやすいジメジメした状態が長時間継続するということになります。
洗髪した後、自然乾燥で済ませてしまっている人は、雑菌が繁殖しやすい頭皮のジメジメ状態をすみやかに改善するため、かならずドライヤーで髪を乾かすようにしましょう。
さらに皮剥けを防ぐためにはドライヤーで髪全体を乾かすように心がけ、一部だけ熱が当たりすぎないようにします。
頭皮の皮剥けは体の内部から改善する
頭皮をはじめとして、私たち人間の体を形成しているのは普段口から摂り入れている食べ物です。
食生活で皮脂の過剰分泌につながるような油分や糖分を摂りすぎないようにする、この点に気をつけるだけでも頭の皮膚の健康維持には大きな効果が望めます。
さらにターンオーバーを促進し、頭皮の機能を活性化させるようなビタミンミネラルも多く摂りいれるようにするとさらに理想的です。
野菜をはじめとして果物や海藻類、きのこ類もしっかり摂るようにしましょう。
また、体の内側から新陳代謝を高めるために、適度な運動やストレスの発散も心がけます。
生活習慣を整えることによって心身のバランスが整うと、自然に体の機能である新陳代謝やターンオーバーのメカニズムやリズムも正常に戻り、皮剥けを防ぐことができます。
保湿成分配合の頭皮専用美容液で皮剥けを改善
美容液を頭皮にかけるの?とお思いの方もいるとは思いますが、頭皮もお肌であることに変わりません。頭皮の悩みのために専用の美容液を試してみるのもおすすめです。頭皮の乾燥対策にもなります。
美容液にはヒアルロン酸やセラミドといった潤い成分がたっぷりと使われています。
傷んだ頭皮に潤いを与え皮膚のターンオーバーを助けたり、保湿することで頭皮の乾燥予防にもなります。
頭皮専用の美容液は通販限定で販売されているケースが多く、手ごろな価格で販売されています。頭皮の皮剥けがひどいなといった時期に、ピンポイントでの使用でもよいでしょう。
シャンプーなどの対処法よりも、より頭皮の皮剥けが改善する可能性が高いので、試してみるのもよいでしょう。
▼頭皮環境を整え「イライラ頭皮」と向き合う頭皮ケア専用美容液
頭皮専用オールインワン美容液「オルタニカ スカルプエッセンス」
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ナチュルプ
紫外線ケアで皮剥けを改善
頭皮の紫外線対策は、皮剥けを防ぐだけではなく、抜け毛や薄毛対策としても有効です。
帽子をかぶったり、日傘をさすのが面倒だと感じる人は、頭皮の日焼け止めとして、お出かけ前に日焼け止めスプレーを頭にかけるとよいでしょう。
頭皮の皮剥けの改善がみられない時は…市販の塗り薬はあり?
頭皮の皮剥けの対処法を試してみたけれども、改善がいっこうにみられない、逆に悪化させてしまうケースも考えられます。
そんな時は市販の塗り薬を試してみるのも1つの手ではありますが、市販薬に含まれるステロイドは強い成分になるため、用途に合わない使用は控えたほうが賢明です。
自己判断で市販薬を試す前に、皮膚科の受診、専門医の診察を受けて頭皮の皮剥けの原因を突き止めましょう。
まとめ
頭皮は自分ではあまりしっかりと見ることができない部分であるため、皮剥けを見落としがちです。普段から丁寧にケアをしたり頭皮に良い行動をとることで守っていくのが皮剥けを防ぐ最もベストな方法です。
しかしそれでも気が付かないうちに頭皮トラブルや頭皮の炎症が起こってしまった場合には、自分ができる改善策を講じて、頭皮の環境整備に努めていくようにイメージしましょう。
また、頭皮の皮剥けを予防するためには、石油系界面活性剤が入っているシャンプーは避け、普段からヘッドスパに定期的に通うなどの方法も参考にすると、自分では気が付きにくい皮剥けなどの頭皮トラブルを最小限に食い止めることができるようになります。
頭皮のトラブルや炎症は皮剥けに留まらず、やがて髪の悩みにも直接的につながっていきます。
頭皮の皮剥けなどの症状があらわれた場合には、早急に頭皮の環境整備のための根本となる対策を取ることが一番大事です。
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