年齢を重ねるとどうしても黒髪の中に白髪が混じるようになり、年のせいだとあきらめてしまう人も多いことでしょう。
今まで白髪が生えることがなかったのに、自分の毛髪の中に白髪を見つけるとがっかりして、気分も落ち込んでしまいます。
年齢のせいだから仕方がないとあきらめてしまうと、白髪のケアをしなくなってしまい、それからどんどん白髪が増えてきてしまって困っているという人も少なくありません。
そこでアラフォー以上の年齢に差し掛かった人で、少しでも白髪を減らしたい人、またどんどん増えていってしまう白髪の増加スピードに少しでもブレーキを欠けて白髪を遅らせたいという人は、ぜひ白髪が増える原因を知って、その対処方法を実践していきましょう。
白髪はケアをあきらめなければ、年齢を重ねたとしても生えてくるスピード、増えていく一方という状態に待ったをかけることができます。
白髪への対策、適切なケアをおこない、白髪を少しでも遅らせる努力をしてみましょう。
白髪が増える年齢
白髪が実際に増えてくる年齢の平均としては、30代が最も多いといえ、30代後半にもなると8割の人に白髪が生えているという状態になります。
さらに40代半ばに差し掛かると、今まで気にしていなかった人でも白髪が目に見えて増えたとわかるほど、急激に白髪が増えてしまうということも少なくありません。
お肌の曲がり角が20歳といわれているのは良く知られていますが、黒髪が白髪になりやすい、つまり髪の毛の色の曲がり角はなんと30歳半ば、30代に差し掛かったらもう白髪の心配や覚悟をしておく必要があるということなのです。
30代半ばになると、髪の毛にハリやコシがなくなったと自覚する人が増えてきます。そうなると白髪の心配もそろそろ必要とのサインです。
白髪が増えるメカニズム
では、白髪はどうして年齢とともに増加していってしまうのでしょうか。
白髪が増えていくメカニズムは色々あり、機能不全や加齢、生活習慣などによって白髪を発生させるような事態に陥ってしまいます。
まずは白髪が生えてきてしまう、どんどん増えるメカニズムについて見てみましょう。
メラニン色素の減少
年を重ねると、カラダの内側の各器官の働きが衰えてくるのと同様に、髪の毛を黒く染める役割のあるメラノサイトという色素細胞の働きも弱くなっていきます。
メラノサイトは、髪の毛の色素である黒色を作りだす働きをしていて、その働きが衰えることによりメラニン色素が減少、髪の毛を黒くすることができないまま生えてくるのが白髪ということになります。
過酸化水素
白髪の原因が体内の過酸化水素だという理論がアメリカの科学誌に発表されたことからも、過酸化水素が白髪と深い関係を持っているということは間違いないでしょう。
この体内の過酸化水素というのは、一般的に広く知られている「活性酸素」を意味するもので、悪訳のイメージが付きまといますが、私たち人間が生命維持や活動をするうえでは必要不可欠なものとなります。
この活性酸素が体内に蓄積していくことで白髪になるということもあります。
成長ホルモン
年齢とともに減少していってしまうホルモンの一つに、成長ホルモンというものがありますが、この成長ホルモンは幼少期や思春期の成長や成熟を促すだけでなく、白髪を予防するという役割もあります。
白髪が目立つようになる30代後半にもなると20代の四分の一、50歳になるころには八分の一程度しか分泌されなくなってしまいます。
色素幹細胞の損傷
色素幹細胞というのは、毛包と毛穴の中間部分くらいに位置している、メラノサイトという細胞を作りだす働きのある細胞です。
この色素幹細胞の機能不全は、メラニン生成に大きくかかわってくるため、白髪の発生の直接的な原因となります。
白髪が増える原因はこんなにある
ここからは前述の白髪が増えるメカニズムの原因を作りだす事柄についてご紹介します。
白髪を生やさないためには、この白髪の増えるメカニズムの着火剤となってしまうような生活や習慣を断ち切るようにすることが大切です。
日ごろの生活の中、自分の行動に白髪を誘発するような物事がないかどうか、ぜひチェックしてみてください。
加齢
何といっても加齢は白髪の最も大きな原因となります。
肌細胞や体の機能の衰えと同時に、頭皮や毛根、毛母細胞やメラノサイトも年を取り、その機能が次第に衰えていってしまいます。
しかし年々歳を取ることは止めることが出来ませんが、髪の毛を若々しく保つようなケアは行うことができますので、日ごろからのケアがだんだんとものをいうようになってきます。
ストレス
ストレスもまた、全身の機能、そして大切な黒髪を白髪になりやすくなる体内環境、頭皮環境を作りだしてしまう大きな原因になります。
日ごろからストレスの多い人、ストレスを上手く発散することができないとうい人は、特に白髪になりやすいといえるでしょう。
内臓の不調
白髪になる原因として忘れてはいけないのが、内臓機能の不調によるものです。
急に白髪が増えてきた、一部分だけに白髪が増えているという場合には、内臓が弱っていたり、病気にかかっているというケースもあります。
食事
普段どのような食事をしているか、食生活も頭皮環境や髪の毛の状態に大きく関係しているといえるでしょう。
白髪の生えやすい、白髪が増えて困っているという人の多くは、普段の食生活の中に、見直すべき点が隠れていることが多いものです。
食事内容をチェックして、健康で丈夫な黒髪を生やすだけの配慮をしているかどうかチェックしてください。
偏った食生活
偏った食生活は白髪の大きな原因になります。
東洋医学の世界では、髪の毛は体の中で余った血液で作られているといわれています。
つまり、体内にある血液が体の機能を維持したリ、生命活動を支えたり、毎日の生活を滞りなく行うことができるだけ、十分な量や栄養があるという場合には、余った血液が髪の毛のために役割を果たすということです。
偏った食生活で乱れた栄養摂取では、このように髪の毛に十分に行き渡るほど栄養を摂取することが出来ません。
塩分のとり過ぎ
塩分の過剰摂取は、肝臓に大きな負担を強いることになります。
体の器官の中でもとくに重要な肝臓の働きが悪くなり、解毒作用や造血ができなくなります。
そうなると、髪の毛にまでしっかりと栄養や酸素が運ばれなくなり白髪が生えやすくなってしまいます。
また、塩分のとり過ぎは腎臓にも負担をかけます。腎臓が悪くなると、カルシウムの吸収が阻害され、メラノサイトを作ることが難しくなります。
糖分のとり過ぎ
糖分をとり過ぎると、髪の毛の育成やメラニンの生成に欠かせない成長ホルモンの分泌が悪くなります。
糖分の過剰摂取は、白髪だけでなく、髪の毛自体を生やすことを阻害するということにもつながっていってしまいます。
過度のダイエット
白髪予防にはバランスの良い栄養摂取が非常に重要な事となりますが、過度のダイエットで体が飢餓状態になると、髪の毛に届けるほどの栄養分が体内にないため、非常に白髪になりやすくなります。
急激に体に負担をかける過度のダイエットは、白髪になるだけでなく、脱毛や薄毛、頭皮トラブルをも引き起こすリスクを高めてしまいます。
眼精疲労
一見白髪とはあまり深い関係のなさそうな眼精疲労ですが、実は眼精疲労も白髪の大きな原因となります。
眼精疲労になると、前頭部にかけての頭部の血流が非常に悪くなります。
頭部の血流が悪くなると、毛根や毛包に十分な血液が行き渡らなくなり、健全な髪の毛を生やす機能を維持することが難しくなるからです。
目の疲れは脳の疲れ、頭部の血行不良によっておこるものなので、頭皮の血行も悪くなり、白髪の生えやすい状態になるということにつながります。
睡眠不足
現代人に非常に多くなっている睡眠不足も、白髪の大きな原因を作りだします。
睡眠中にはさまざまなホルモンが分泌されたり、日中活動時には行われなかった細胞の育成や増殖をする時間となります。
この睡眠中に行われる、髪の毛において重要な働き、メラニンを作りだす色素細胞の育成も、寝ている間に行われていることなのです。
つまり、睡眠不足になるとメラニンを作る色素細胞が上手く育たずに、髪の毛に色を付ける材料が不足して白髪になりやすいということになります。
頭皮トラブル
頭皮の健康状態も白髪の発生に非常に深く関係しています。
頭皮トラブルがあると、健康で黒々とした丈夫な髪の毛を生やすことが出来ません。
ここからは白髪の原因となる頭皮トラブルにはどのようなものがあるのか、どのような事柄を避ける事で頭皮トラブルを予防していくことができるのかについて見てみましょう。
紫外線
肌だけでなく、頭皮にも紫外線は非常に大きな影響を与えます。
紫外線は髪の毛を健全に生やしたり、髪の毛にしっかりと黒い色を注入するための幹細胞にダメージを与えます。
この幹細胞が損傷してしまうことによって、頭皮トラブルが起こりやすくなり白髪が生えやすくなります。
白髪染め、ヘアカラー
白髪染めやヘアカラーといった白髪を目立たなくするヘアケア商品に含まれている薬剤や成分も、頭皮トラブルを引き起こし、白髪を増やしてしまう原因となります。
白髪染めやヘアカラーは頭皮に与える負担の少ないものを選ぶようにしたり、回数や頻度を少なくするなどの工夫をするようにしましょう。
薬の副作用
服用している薬の副作用によって白髪が増えてしまうというケースもあります。
薬の副作用によって白髪が生えてきたり、増えてしまうという場合、その薬は比較的体に与える作用や効果が高いものであるといえるでしょう。
高い効果の反面、体に与える負担も多いため、頭皮トラブルや白髪の発生原因につながりやすくなります。
鎮痛剤
鎮痛剤を使用するタイミングとして、生理のたびに使う、また頭痛持ちの人は普段何気なく使用していることが多いものですが、この身近な鎮痛剤が白髪の発生原因になっているということもあります。
痛みを感じる神経の働きを一時的にマヒさせたり、弱くするという働きから、毛髪や神経が集中している頭皮にも少なからず影響を与えていることが原因です。
抗がん剤・抗うつ剤
細胞増殖を抑止し、死滅させる役割もある抗がん剤は、髪の毛を白髪にするだけでなく脱毛させるほどの副作用があることで知られています。
非常に強い力でがん細胞とともに細胞の働きを奪うので、頭皮や毛根の働きも抑制してしまいます。
また、抗うつ剤も白髪が生えてくることがあるという副作用があります。
どちらも病気が改善して投薬を中止することで、元に戻るというケースがほとんどです。
ピル・抗生物質
ピルの副作用で明確な白髪の発生は認められてはいませんが、ピルを服用することで不眠となり睡眠不足になることが多くなります。
これによって健全な毛髪を生やす役割であるホルモンが不足したリ、頭皮トラブルが増加し、白髪を増やす原因になっているということがあります。
また、抗生物質は病原菌を死滅させると同時に、体内に存在している良い働きをする菌をも死滅させてしまいます。
これによって体内バランスが悪化、体に悪影響が及ぶことによって頭皮の健康が損なわれたり、白髪が増えてしまうということになります。
これで白髪が増える!?噂を検証
巷に流れる噂の中には、にわかに信じがたい白髪が増える原因もいくつかありますが、白髪についての噂は、実際はどうなっているのでしょうか。
それを行うことで白髪が増えてしまうという噂や、言い伝えについて検証してみましょう。
「白髪を抜くと増える」のはウソ
まずは白髪を抜くと増えるという噂ですが、この噂はウソで、実際にそのようなことはありません。
しかし、白髪が生えていた毛穴からは、たいてい白髪が再び生えてくることになり、年齢とともにそのような白髪の生える毛穴が増えることから、抜くと増えるという噂につながっていったというカラクリです。
また、抜くことで白髪が増えることはありませんが、むりやり抜くのですから毛穴にダメージを与えてしまい、二度と毛が生えてこなくなるという事態は考えられます。
白髪を見つけるたびに抜いていては、やがて白髪で悩むどころか、薄毛やハゲに悩むようになってしまうでしょう。
ストレスで1日で真っ白になることはない
歴史上で有名なマリーアントワネットが傷心のあまり、一晩で髪の毛が真っ白な白髪になってしまったという言い伝えは広く知られていますが、実際にそのように1日で白髪に変わってしまうということはありません。
白髪は、毛根から生えてくるときに、メラニンを注入することによって黒く色づけされるものです。
生えながら次第に色付けされていくものですから、途中から白髪になることはあっても、急に根元から毛先まで真っ白になるということはないのです。
白髪年齢を遅らせよう
上記のようにさまざまな原因や理由があって白髪は増えていってしまいますが、その白髪が増えるスピードや生えてくるタイミングを遅らせることもできます。
これから先は、白髪年齢を遅らせいつまでも黒々とした若々しい髪の毛を保つための対処方法をご紹介していきますから、ぜひ実践してみてください。
白髪染めやヘアカラーの頻度を減らす
まずは頭皮に刺激や負担となる白髪染めやヘアカラーなどの頻度を減らしてみることから始めましょう。
白髪が気になるという場合でも、セルフケアによる白髪染めよりは、美容院に行ってプロに染めてもらうという方がダメージは少なくて済みますし、色持ちも格段に良くなります。
染める頻度も減らすことができ、頭皮や髪の毛を白髪になってしまう環境に傾くのを防ぐことができます。
さらに、白髪染めではなく、ヘアカラートリートメント使用してリタッチするという方法も頭皮への刺激を少なくする染め方としておススメです。
ダメージを受ける部分を極力減らす、刺激になる成分を今よりも減少させる方法になるようにしましょう。
頭皮ケアをする
頭皮を保湿して健康な状態を維持したリ、頭皮マッサージをして血行を促進したりするということも白髪を増やさないための良い方法となります。
頭皮が健全な状態であれば、それだけ白髪が増える環境を改善していくことになりますし、白髪だけでなく抜け毛や薄毛などのトラブルも回避することにつながります。
髪に必要な栄養をとる
髪の毛の育成や頭皮の健康状態を保つ栄養素をしっかりと摂るということも重要です。
髪に良い栄養素としては、以下のようになっています。
普段の食生活の中で、しっかりと髪や頭皮のための栄養を摂取することができるように配慮しましょう。
髪に良い栄養素とそれを含む食材
- ビタミンA・・・サツマイモ・人参・レバー・ほうれん草・卵黄
- ビオチン・・・カリフラワー・バナナ・クルミ・アーモンド
- ビタミンB12・・・チーズ・牛乳・卵・ヨーグルト
- ビタミンC・・・いちご・ブロッコリー・ピーマン
- ビタミンE・・・アーモンド・魚・ピーナッツ・牛乳
- 葉酸・・・ウナギ・枝豆・モロヘイヤ・レバー
- 鉄分・・・豆・ドライフルーツ・赤みの肉
- タンパク質・・・肉類・卵・牛乳・豆
生活習慣を整える
生活習慣を整えることも白髪予防策としてはとても効果的です。
睡眠をしっかりととる、日常的に適度な運動を取り入れる、栄養バランスの良い食生活、この3つを整えることが先決です。
自分の生活を改善するだけで、頭皮環境や毛根、毛母細胞の働きが良くなり、しっかりとメラニンを作りだすことができるようになります。
まとめ
増えていく白髪は、自分の日ごろのケアや食生活、生活習慣にプラスして、白髪になりやすい原因を取り除くことで食い止めることができます。
いつまでも黒々とした艶やかな髪を維持したいのであれば、ぜひ自分でできる予防策を講じて、白髪が増えていくのを食い止める努力をしてみましょう。
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